こんにちは。
当サイト管理人のAsterismです。
前回はFTPについての説明と、有名なFTPクライアントソフト「FFFTP」の説明をしました。
今回は、「FFFTP」の設定と基本的な使い方を説明します。
FFFTPのサーバーへの接続設定
まず、FTPサーバーへの接続設定をします。(デフォルトの状態でインストールしたなら「FFFTP」のアイコンはデスクトップ上に作成されています)
「FFFTP」を起動するとまずホスト一覧ウィンドウが表示されますので、「新規ホスト(N)」ボタンを押します。
ホストの設定画面が表示されます。
「ホストの設定名(T)」はホストウィンドウ一覧に表示される名前です。わかりやすい名前を付けましょう。
以下の3つはアカウント情報などで表示される情報です。業者ごとにより異なるため詳細は割愛します。
「ホスト名(アドレス)(N)」には、FTPサーバー名を入力します。
「ユーザー名(U)」にはレンタルサーバー登録時に自分で決めた、もしくは割り当てられたユーザー名、アカウント名を入力れます。
「パスワード/パスフレーズ(P)」にはにはレンタルサーバー登録時に自分で決めた、もしくは割り当てられたパスワードを入力れます。
「最後にアクセスしたフォルダを次回の初期フォルダとする(N)」にチェックを入れておくと、FTP接続を切断したときのフォルダが記録され、次回接続時に切断したときのフォルダの内容が表示されるようになり便利ですのでチェックを入れておきましょう。
次に暗号化タブを選択し、「暗号化なしで接続を許可」と「FTPS(Implicit)で接続」のチェックを外してFTPS(Explicit)だけがチェックされてる状態にして、「OK」ボタンを押します。
ホスト一覧に「ホストの設定名」へ入力した名前が表示されます。それを選択して「接続(S)」ボタンを押すとFTP接続が開始します。
エラーが表示されずに次のような画面が表示されればFTP接続成功です。
左側がローカル(自分のPC)ファイルリスト、右側がFTPサーバーのファイルリストです。
「FFFTP」でファイルの操作
サーバーへの接続が出来たらファイルのアップロードなどのファイル転送を行います。
Cドライブ直下などわかりやすいところにフォルダを作ってアップロードをするファイルを用意しましょう。
スクリーンショットでは、Cドライブ直下に「html_test」という名のフォルダを作っています。
FTPサーバーへのアップロード
FTPサーバーへのアップロードは簡単です。
ファイルを選択してツールバーの「↑」のようなアイコンが表示されたボタンを押すか、右クリックでメニューを表示させて「アップロード(U)」を選択するか、ファイルをドラッグアンドドロップで右側のファイルリストへ移動させるか、キーボードの「Ctrl」キーを押しながら「U」キーを押すか、のいずれかの操作でアップロードができます。
FTPサーバーからのダウンロード
FTPサーバーへのダウンロードも簡単です。
ファイルを選択してツールバーの「↓」のようなアイコンが表示されたボタンを押すか、右クリックでメニューを表示させて「アップロード(D)」を選択するか、ファイルをドラッグアンドドロップで左側のファイルリストへ移動させるか、キーボードの「Ctrl」キーを押しながら「D」キーを押すか、のいずれかの操作でダウンロードができます。
FTPサーバーからファイルの削除
FTPサーバーからファイルを削除することも簡単です。
ファイルを選択してツールバーの「×」のようなアイコンが表示されたボタンを押すか、右クリックでメニューを表示させて「削除(R)」を選択するか、キーボードの「Delete」キーを押すか、のいずれかの操作でファイルの削除ができます。
同じように左側のファイルリストのファイルを選択すれば、ローカルファイルの削除もできます。
FTPサーバーへフォルダ作成
FTPサーバーにフォルダ(ディレクトリ)を作る操作も簡単です。
ツールバーのフォルダのようなアイコンが表示されたボタンを押すか、右クリックでメニューを表示させて「フォルダ作成(K)」を選択するか、のいずれかの操作でフォルダの作成ができます。
左側のファイルリストで同じように操作すればローカルにフォルダを作ることができます
フォルダ作成時にはフォルダ名を入力するウィンドウが表示されますので、作成するフォルダの名前を入力し、「OK」ボタンを押します。
するとFTPサーバーにフォルダが作成されます。
FTPサーバーへのミラーリングアップロード
ミラーリングアップロードとはFTPサーバーのファイルをローカル側のファイルと同じ状態にすることです。
FTPサーバーにローカル側と同じファイルがあれば上書きし、ローカル側にファイルがなくサーバー側にファイルがある場合、サーバー側のファイルを削除します。
ミラーリングアップロードをするには、メニューバーの「緑の↑と赤の↑」が重なったようなアイコンが表示されたボタンを押すか、キーボードの「Ctrl」キーと「Shift」キーを押しながら「U」キーを押すか、のいずれかの操作でできます。
ミラーリングアップロードを開始しようとすると、以下の警告ウィンドウが表示されます。「開始(S)」ボタンを押すと、ミラーリングアップロードを開始します。
左側(ローカル側)と右側(FTPサーバー側)のファイルリストが同じになりました。
「FFFTP」でパーミッション(アクセス権)の設定
サーバーへの転送ができたならばアクセス権(パーミッション)の設定を行います。
HTMLファイルや画像等の場合、大体このままでよいのですが、CGI等を動作させる場合、デフォルトの設定では動作しないことがあります。
パーミッションとは?
パーミッションとは、ファイルやフォルダへのアクセス権のことで、ユーザーを「オーナー(owner)」(要するにあなた)「グループ(group)」(あなたが所属するグループ)「その他(other)」(ウェブブラウザ等で見に来る人)の3つに分けて、それぞれに「読み込み」「書き込み」「実行」の権限を与えるか設定できます。
パーミッションは3ケタの数字で表されたりrwxのアルファベットで表されたりしますが、左が「所有者」、真中が「グループ」右側が「その他」です。
権限は、数字の場合「4」が読み込み、「2」が書き込み、「1」が実行で、アルファベットの場合は「r(read)」が読み込み、「w(write)」が書き込み、「x(execute)」が実行です。
たとえば、所有者に読み込みと書き込み、グループとその他に読み込みの権限を与えるなら、数字なら「644(6は 4+2)」、アルファベットなら「rw-r--r--」となります。
通常HTMLや画像ファイルの場合、パーミッションは「644(rw-r--r--)」か「604(rw----r--)」で、フォルダの場合は「755(rwxr-xr-x)」か「705(rwx---r-x)」です。
CGI等を設置する場合は「644(rw-r--r--)」では「実行」ができないのでエラーとなることがわかるでしょうか?
また、CGI等が出力するデータファイルは書き込みが必要なので「644(rw-r--r--)」ではエラーになることもわかるでしょう?
ですので、CGI実行ファイルは「755(rwxr-xr-x)」や「705(rwxr-xr-x)」、ログ等のデータファイルは「666(rw-rw-rw-)」や「606(rw----rw-)」に設定します
なお「FFFTP」ではパーミッションのことを「属性」と表現されています。
「FFFTP」でのパーミッションの設定・変更方法
サーバー側のファイルを右クリックして「属性変更(A)...」メニューを選択します。
すると属性の変更ウィンドウが表示されます。オーナー、グループ、その他のユーザーに読出、書込、実行の権限を与えるかどうかチェックがされています。
下の画像の例ではオーナーには読出と書込、グループとその他には読出の権限を与えています。
それぞれのチェックを変更するか、「現在の属性」の値を直接変更するかを行い、「OK」ボタンを押せばパーミッションの設定・変更ができます。
拡張子ごとにデフォルトのパーミッションを設定
「FFFTP」ではファイルごとにデフォルトのパーミッションを設定できます。
メニューバーから「オプション(O)」→「環境設定(S)...」と選択し「転送3」タブを選択すると以下のウインドウが表示されます。
「追加(A...)」ボタンを押すと「デフォルト属性の設定」ウインドウが表示されますので、ファイル名(F)にファイル名、属性(A)にパーミッションを入力します。
以下の画像の例では、htmlファイル(*はワイルドカートといい、どんな文字でも文字数でも一致する)デフォルトのパーミッション「600(rw-------)」を与えた例です。
設定できたら「OK」ボタンを押します。
すると以下のようにリストに先ほど加えた設定が加わりますので「OK」ボタンを押します。
その設定のままアップロードしてみます。属性が「rw-------」になっていますね。
パーミッション設定の注意
セキュリティ上、サーバー業者によってはあらかじめパーミッションの設定が決められている場合があります。その場合はサーバー業者の指定に従いましょう。
例:ロリポップ!ではCGI実行ファイルは「700(rwx------)」に、データファイルは「600(rw-------)」に設定するように指定されている。
パーミッションの設定を間違えるとセキュリティ上問題が発生します。777(rwxrwxrwx)だと誰でも読み書き実行が出来てしまうことになります。
どうでもいいように見えて、非常に重要な設定です。「グループ」や「その他」には必要ない権限を絶対に与えないようにしてください。
「グループ」には何の権限も与える必要はありません。パーミッションは 0 (「604(rw----r--)」等)が望ましいです。
まとめ
前回と今回で、FTPを使ったファイル転送方法を説明しました。
FTPを使用すると、ファイルの転送やフォルダの作成、CGI等の設置ができるようになります。
本格的にウェブサイトを作ろうと思うなら、FTPは必須ですのでぜひ使いこなせるようになってください。